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構想・記事 WORKS / 企業DX・AI戦略

AIに見えない、
四つの目

判断・関係・長軸・測定不能。効率では測れないのに、会社を生かしているもの。

五十嵐こと ── AIプロダクトアーキテクト
Ano Zenjo™=Decision Intelligence × Muda理論
Z-AI株式会社(静岡県長泉町)

はじめに AIは、数字にできること、かたちにできることが得意です。けれど経営には、数字にもかたちにもならないのに、とても大切なものがあります。それを見分ける力こそが、これからの経営者に求められるものです。まわりの「もっと効率を」という声に流されることなく、自分の会社にとって何を守るべきかを見極める。知識やノウハウよりも、そうした判断力とぶれない軸を、私たちは大切にしています。

判断答えのない場面で決める

AIは、過去の似た事例から答えを導き出すのが得意です。「この状況は、あのときと似ている。だからこうすればいい」。経営判断の多くは、実はこの繰り返しで回っており、その部分は着実にAIへと置き換わりつつあります。

けれど、本当に価値のある判断は、その先にあります。みんなが「こっちだ」と言っているときに、データのどこにも根拠が見当たらないのに、あえて逆を選べる。そういう判断です。

世の中の流れに従うだけでは、出てくる答えはみんなと同じになります。同じ答えでは、抜きん出ることはできません。会社の運命を変えるような決断は、いつだって、AIがはじき出す「正解」の外側にあるのです。

関係取引のその後に残るもの

数字には表れないけれど、商売を長く支えてくれるものがあります。人とのつながりです。

口コミで良い評判を広げてくれるお客様。安い大量生産品が出回っても、よそへ流れずに長く付き合ってくれる取引先。「退職」を「卒業」と呼んで送り出し、辞めた後も会社を気にかけてくれる元社員。

こうした信頼は、お金では買えません。顧客リストにも売上にも表れません。けれど長い目で見れば、これこそが会社を生かしているのです。

数字にできないものは、かたちにすることもできない。そしてかたちにできないものは、最新の仕組み(DI)にも乗せることができないのです。

長軸世代で考える

たいていの会社が見ている時間は、せいぜい三か月先の決算か、一年の予算か、長くても数年先の計画までです。その範囲で計算し、結果を見て、次を決めています。

けれど、何世代にもわたって生き残る会社は、まったく違う時間を生きています。たとえば伊勢神宮は、二十年ごとに社を建て替えながら、千三百年も続いてきました。トヨタの「カイゼン」も、二、三年の尺度では割に合わないように見えて、百年、二百年という時間で見れば、生き残るために欠かせないやり方だったのだとわかります。

数か月や数年という短い「ものさし」では、こうした長い時間の価値は、どうやっても測れないのです。

測定不能測ると壊れるもの

人と人との信頼は、点数に置き換えたとたんに崩れはじめます。「思い切って挑戦しよう」というチームの空気も、それが人事評価の項目になった瞬間に消えてしまいます。測ること自体が、目的にすり替わってしまうからです。

会社の中には、本当に大切なのに「測らないからこそ生きているもの」があります。測ろうとする行為そのものが、それを壊してしまうのです。

長く続く会社ほど、こうした大切なものをあえて数字にせず、そっと守っています。先輩から後輩へと、理由をうまく言葉にできないまま受け継がれてきた、その会社らしさ。それは「古いから変えるべきもの」ではありません。むしろ、測られずに守られてきたからこそ、その会社は生き続けてこられたのです。

「すべてを数字にして、かたちにしよう」とした瞬間に消えてしまうものが、確かにあるのです。

視点により、結論は真逆になる

同じ業務でも、効率のデータだけで見るのか、ニンゲンのデータを加えて見るのかで、判定は正反対になります。

見えるもの
効率のデータだけで見ると売上・コスト・処理量・KPI達成率
ニンゲンのデータを加えて見るとそこに、残業・病欠・やりがい・不安が重なって見えてくる
未来予測
効率のデータだけで見ると過去の売上から「来月もこの調子だろう」
ニンゲンのデータを加えて見ると病欠の急増から「来月は売上が落ちる」と先が読める
業務の評価
効率のデータだけで見るとKPI達成・低コスト=優秀だから、さらに効率化を
ニンゲンのデータを加えて見ると実は現場が無理をして支えている=守るべき要(かなめ)
効率化の判断
効率のデータだけで見ると数字で回る業務から順に、AIへ置き換える
ニンゲンのデータを加えて見ると人が育ち、気づきが生まれる業務は、あえて残す

効率の数字だけで見ていると、人が支えている要(かなめ)ごと、切り落としてしまうのです。

見えることはAIに、見えないことは人間に

AIが賢くなるほど、「目に見える仕事」はどんどんAIがこなせるようになっていきます。過去のパターンから答えを出す判断。取引先とのやりとりの管理。数字で測れる範囲での効率化。こうした仕事は、やがて「どの会社でも同じようにできて当たり前」のものになっていきます。御社も競合も、同じようなAIを、同じようなデータで使うようになるからです。みんなが同じ道具を手にすれば、そこに差は生まれません。

では、会社の強みはどこで生まれるのか。AIには見えない場所で、です。

私たちは、御社のAIを「人を省くため」ではなく「人を強くするため」に設計します。数字で測れる仕事はAIに任せる。そのうえで、人間にしかできない四つの力(判断・関係・長軸・測定不能)を守り、育てていく。その仕組みを、御社と一緒に作り上げていきます。これがAno Zenjo™ の実践であり、Z-AIの設計思想です。

AI化の前に、見極める

「この作業は、AIに任せてよいのか?」——見る角度しだいで、答えは正反対になります。その見極める目を、御社と一緒に養っていきます。まずは、ひと言からお聞かせください。

五十嵐こと|Z-AI株式会社(静岡県長泉町)
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